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神楽紹介(中国語・韓国語)Introduction of KAGURA Chinese,Korean

下記に画像として掲載しております。

Introduction of Chinese,Korean

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神楽の道具・装束

 演目の多くは面をつけて舞います。面の数は演目の数と同じくらいあります。面の種類を分類すると、神面、鬼面(般若面)、天狗面、荒面、翁面、若人面、女面、動物面、道化面などになります。
神楽の面

被り物
大償神楽鳥兜舞手が頭につけるもので、鳥兜、鳥帽子、羽烏帽子、待烏帽子、頭巾、ざい(白・黒・赤毛で作ったかつら)、はちまき、かんざしなどがあります。神楽衆自らが手作りしたりします。
着物、はき物
 男装の基本は、肌着、胴着、ぬぎだれ(胴着の上に着た衣裳の上半分を脱いで垂らすもの)に、袴をはき、たすきをかけます。翁舞や三番叟では千早を上に羽織ります。手には手甲、腕には腕抜きをします。
 女装の基本は、小袖、振袖に帯です。舞によっては千早、水干などを着ます。
 はき物は、脚絆、白足袋に草履や下駄などです。
採 物 トリモノ
 神楽の舞手はいろいろなものを手に持って舞います。扇、 ぬさ(幣束)、鈴木(木の先端に麻糸等の房をつけ鈴を結ん だもの)、弓矢、剣(大剣・小剣)などです。また、左右の手 の中指には紙を結びつけます。これは九字(くじ)と言います。


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神楽の舞台・役割

川留稲荷神社神楽殿  県内各地の神社には、大抵のところに神楽殿があります。
  祭りではこの神楽殿が舞台となります。民家で神楽が行われる場合は、ふすまを取りはずして広くした座敷や板の間を使います。舞殿は約二間四方の広さでその回りを客席とします。
  神楽の客席は三方から見るようにしつらえるのが良いとされています。

神楽の舞台

神楽の舞台
神楽幕と注連縄
大乗神楽の舞台  舞殿の奥には神楽幕が張られます。幕後方の間は楽屋となります。神楽幕の図柄には、社紋が染めぬかれています。
  例えば岳神楽では向かい鶴、大償神楽では菊と桐の紋です。社紋ではなく、伊勢二見浦の夫婦岩に日の出を描いたものも多く見られます。四方には注連縄(シメナワ)を張りめぐらし和紙で作った紙垂(シデ)をつけます。注連縄の代わりに水引幕を下げることもあります。
  幕が張られたことで幕向こうが神々の世界となり、注連縄が張られたことで神の座が設けられ、見物人席の現世との違いを明示します。


 囃子方は、太鼓、鉦、笛です。通常は神楽幕に相対して座りますが、会場によっては横に座ることもあります。太鼓は一人、胴取または胴前といって神楽をリードするもっとも重要な役です。その横に手平鉦(テビラガネ)が二〜三人つきます。笛は、早池峰系の神楽では幕の裏に一人立ちますが、太鼓や鉦と一緒に複数人が座る神楽もあります。
 幕の向こうには、神霊となる舞手が数人のほか、舎文(シャモン)という詞章の語り歌い手、舞手を幕より送り出す役の者がいます。
囃子方

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南部神楽

 南部神楽は一関地方を中心として盛んに行われています。山伏神楽と同様の式舞、神舞のほか、南部神楽を特徴付けているのが、歴史上の英雄や有名な物語を題材とした「劇舞」です。
南部神楽

み神楽 神楽演目の中で一番最初に行われる舞で、神楽のはじまりを表し、場を浄め神々を招く舞と言われています。山伏神楽の鳥舞に相当します。
以下の演目は、悲運の英雄源義経にちなむ演目です。
五條ヶ橋合戦の場 京都五條の橋の上で武蔵坊弁慶が牛若丸に襲いかかりますが、ひらりひらりとかわされ、ついには降参し家来になります。
牛若丸秀衡対面の場 平泉の藤原秀衡を頼った牛若丸は、平家を討つには平家の大将法眼に奪われた伝来の巻物を取り返せと教えられます。
牛若丸宝蔵破り法掛の場 牛若丸は法眼の家来になりすまして敵陣に入り込み、激しい法術の腕比べの末に巻物を奪い返します。
牛若丸秀衡公二度対面の場 牛若丸は元服して義経となり再び秀衡に会います。義経は合戦への加勢を頼み、家臣の佐藤信頼の協力を得ます。
一の谷の合戦 源氏の大将熊谷次郎直実が平家の敦盛をとらえ首を打とうとしましたがあまりにも若武者なため躊躇します。しかし涙をのんで首を討ち取りました。直実は人生の無常を感じ後に出家します。
屋嶋合戦 源平合戦の最後の決戦場。義経とともに佐藤信頼の子、継信と忠信の兄弟も戦います。矢を射られた継信を忠信が助け出しますが継信は息をひきとります。
弁慶安宅関 平家を滅ぼした義経ですが、兄頼朝の反感を買い追われる身になりました。秀衡の元をめざして東下りをする義経主従は、弁慶の機転で安宅の関をなんとか無事に通り抜けることができます。
義経月見坂の受難 ようやく平泉に到達した義経は、中尊寺の月見坂で女御に声をかけられ酒を飲みます。この女御は刺客で酔い伏した義経を襲いますが、そこへ弁慶がきて助けます。

達谷窟毘沙門神楽

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大乗神楽

 大乗神楽の特徴は、手次や踏み足、九字などの修験の呪法をきちんと行うところにあります。手の振付を「手つぎ」と呼びますが、手は決して腰より下げてはいけないと戒められています。踏み足は反閇で、東西南北中央の五方を踏み固め、悪霊を鎮めます。本来は舞台飾りを厳密に行い、舞台の四隅に忌竹を立て、一方に天神宮をまつり、鬼門(東北)と裏鬼門(南西)との隅に釜をすえて支柱を立てて、太い注連縄を張ったといいます。また、五色の紙を切って天蓋をつくり、天井から下げられます。
 演目は「七ツ釜」「庭静」「竜殿」「普勝」「五大竜」「天の岩戸」「鐘巻」「蕨折」「榊」「魔王」「荒神」「権現舞」など三十数演目あります。
荒神・七ツ釜

七ツ釜 天地の世界が生まれるようすを題材にした舞です。天地の万物は七神で作られたとされています。第一の神は天と国土、第二の神は水体と草木、第三の神は軍と仏法、第四の神は和歌と情け、第五の神は五穀と人間、第六の神は風体と礼、第七の神は夫婦と衆生です。大乗神楽では一番目に演じられます。面をつけずに七人で舞います。
大乗神楽では最も神聖な祈祷舞とされています。その伝授のためには二十一日間行屋に籠って修行することが定められています。手次や踏み足、九字の結び方などに修験の呪法の名残りが強くみられます。

鐘巻・天の岩戸


天王  平成十六年三月、それまで明治三十三年を最後に行われていなかった大乗会を104年ぶりに復元しました。

  普段行う神楽を平神楽というのに対し、大乗会は別当職を継ぐときやご本尊の開眼供養など、一世一代の催しの際に行われるものです。とくにこの時は荘厳化した舞台で演じられます。大乗会のときのみ舞われるのが「天王」と「鬼門」です。

鬼門 鬼門とは北東の方角とその反対の南西の裏鬼門をさします。この舞は寅舞とも呼ばれ、表寅と裏寅が鬼門と裏鬼門の注連縄で仕切られたなかで舞い、注連縄を切り落とします。

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山伏神楽の舞「権現舞」

 山伏神楽では、神楽の最後に必ず行われる最も重要な舞です。一見すると獅子舞に似ていますが、獅子舞の獅子は神の使いの聖獣であるのに対し、権現舞の獅子は神様・仏様がその姿を借りて人間の前に現れているもので神そのものを意味しています。
  権現舞は、神仏の法力と獅子の威力によって、人間社会のあらゆる災いを退散させ、人々の安泰を祈祷する舞曲です。
あげものほめ・した舞

した舞 権現様が登場する前の舞で、扇子を持って舞います。
あげものほめ 神仏に供えられた五穀や御酒、お花などのあげものを讃めます。
しとぎ獅子 餅つきの臼のまわりで舞ったり、臼の上で逆立ちをしたりすることもあります。
柱がらみ 新築の家で舞う時は、四方や中央の柱をかじったり、まわったりすることもあります。
頭かじり 希望する観客には舞台にあがってもらい、権現様の大きな口で頭を噛んでもらいます。災難や疫病を退散させることができるといわれます。
胎内くぐり 頭かじりに続いて権現さまの胴の下をくぐります。母親たちは赤ん坊を抱いたり、幼児の手を引いたりして、子ども達の無事な成長を祈ります。
火伏せ 手桶に水を汲み四方に水を振りかけます。また、権現様はひしゃくを口にくわえ、台所や囲炉裏、軒先などを回って火災を防ぐ祈祷を行います。

胎内くぐり・頭かじり

「ネリ」と「クヅシ」 山伏神楽では、初めのうちは面をつけて舞い、途中で舞台に座り後ろ向きになって面をはずしてから素面になって再び舞う演目があります。山の神舞、岩戸開き、天降り、天王舞、五穀舞などです。面をつけた舞を「ネリ」といいます。人間の体を借りた神の化身として託宣や祈祷を行います。後段の面をはずした舞を「クヅシ」といいます。神から人間に戻って舞うもので、神に対する感謝の念や人間の喜びが舞に込められています。
鳥兜の「ニワトリ」 鳥舞や山の神舞をはじめ多くの演目で舞い手が頭に鳥兜をかぶります。ユニークなのは頭頂部にニワトリがついている鳥兜です。ニワトリは天の岩戸に隠れた天照大神に夜明けを告げた神話にもあるように、神と深いつながりがあります。伊勢神宮ではニワトリが神の使いとなっています。ちなみに猛毒の植物のトリカブトは、花の形が鳥兜に良く似ていることから名付けられたようです。
巡行、回り神楽、通り神楽 かつて神楽は集落を回って民家に泊まり一晩神楽を演じていました。回り神楽、通り神楽と呼ばれるこうした風習はほとんど廃れてしまいました。そのなかで、三陸沿岸に残る黒森神楽と鵜鳥神楽は、今でも毎年冬になると交互に沿岸地域を北と南に向かって巡行します。
門打ち(かどうち)
門付け(かどづけ)
地域の家々や商店などを回り、門前に立って芸能を行います。神楽の場合は権現舞です。家の中にあがって小一時間行うこともあります。
御花(みはな) 祭りでの神楽の奉納や公開の公演などは、たいてい無料で見ることができます。ただ素晴らしい神楽を披露していただきますので、お礼の気持ちとして御花(お金やお酒など)を贈りたいものです。幕間に御花御礼と言って、口上とともに金品と名前が読みあげられます。
直会(なおらい) 祭事が終わったあと、供え物のお神酒や食べ物などを下げて、参加者一堂で酒食をともにします。いわゆる打ち上げですが本来は一連の神事に含まれます。

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山伏神楽の舞「狂言」

「道化っこ」といわれる演目で、神楽の間の息抜きに観客を笑わせてくれます。橋掛などのように、舞曲の中に道化の出るものもあります。ストーリーは定まっていますが、臨機応変にアドリブで言うことも多くあります。大償神楽には狂言が数多くあります。
猿引き・狐とり

猿引き 猿まわしで修業している浪人が妻を連れてえばりくさった盲人に出会い、猿と盲人の妻とを取りかえてしまいます。
狐とり はじめに狐とりの八蔵と胴取とのおかしな問答があり、次に狐が化けた女が登場、最後は狐が八蔵に追われて逃げまわります。
田植え 平左衛門とその女房が田植えの手伝いに行き、平左衛門がほかの早乙女に色気を出し、女房のやきもちで一騒動します。
しゅうと見参 嫁をめとって十年目にしゅうとに会いに出かけた婿殿がとんちんかんな問答をしたうえ酒に酔って寝てしまいます。
釣り狂言 欲しいものはなんでも釣れるという釣り竿ですが、唱える言葉を間違えておかしなものばかり釣り上げてしまうという話です。

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山伏神楽の舞「女舞」

女面と振袖の装束が美しい舞曲です。その多くは女性の怨念とそれを救う修験者の法力が主題となる物語です。

鐘巻・道成寺 女人禁制の鐘巻寺に入り鐘をつこうとした女が蛇の姿にさせられてしまいます。旅の僧がこれを退治し成仏させます。
橋掛 橋を架けるために杉の木を伐り出したのですが動きません。そこへ乙鶴という娘を連れてくると軽々と動き橋が完成します。木の精が乙姫を見初めていたのです。最後になんとも楽しい道化があります。
蕨折 山にワラビ折りに来た娘が、川を渡してくれたら嫁になると老船頭に頼みます。しかし娘は約束を破り、老船頭は川に身を投げ、成仏できずに鬼になってしまいます。
機織

夫はもう帰らないと騙された女が海に身を投げてしまいます。亡霊となって現れて、髪を振り乱し機を織る舞振りが鬼気迫ります。

汐汲・潮汲・塩汲 汐を汲む様振りを現した美しい舞曲です。太刀に布を巻いて天秤にし両端に桶に見立てた烏帽子を吊します。
天女舞 若くて美しく舞いがうまいと評判の諏訪の神女を題材にしたものです。


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山伏神楽の舞「武士舞」(侍もの)

合戦や仇討ちの物語を主題にした舞曲です。

鞍馬・鞍馬天狗 日本の天狗から剣術の手ほどきを受けた牛若丸と唐の国の天狗の首領善海坊とが兵法比べを行います。
木曽舞 源頼朝に追われた木曽義仲の妻巴とその二人の妹、葵と山吹が義仲とともに戦いますが、義仲、葵と山吹は戦死してしまいます。
八嶋・屋嶋 源平合戦の最後、平氏一門が滅亡する屋島壇ノ浦の戦いの様子を語り舞ったものです。

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山伏神楽の舞「荒舞」


 非常にダイナミックで動きが速く激しい舞です。物語性はなく、密教や修験道のかかわりの強い、鎮魂、悪魔退散の舞曲であると言われます。



●写真:注連切

注連切
  シメキリ
一本の縄を舞台に渡し刀で切ります。神域と人間界を分ける注連縄の境を取り払い、もとに戻す意味があると言われています。
普将・諷誦舞 荒舞のなかで最も動きが激しい一人舞。体を速く回転させてはピタリと止まって構えを決める度に大きな拍手が起きます。
竜天・龍殿舞 刀を使った激しい所作を演じます。二人舞です。
笹割舞・笹分け

四人の荒舞で、激しい四方鎮めのあと、笹や太刀を採って勇壮に舞います。

三方荒神(三宝荒神) 気性の荒いカマド神(火の神)の舞です。三本の刀を三人で持ち、刀の下をくぐり抜けたりします。
おしき舞 おしきは、お膳やお盆のこと。二つのお盆を手のひらにのせたまま落とさないように曲芸的な身のこなしをします。

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山伏神楽の舞「神舞」

 文字通り神々の舞で、神話などに登場するいろいろな神が題材になっています。幕内から登場するときは、必ず神の面をつけています。面をつけた舞手は神霊そのものです。


天降り・天孫降臨 高天原から日向の高千穂に神が天降る物語。アメノウズメノミコト(天宇受売命)、アメノオシヒノミコト(天忍日命)、アマツクメノミコト(天津久米命)、サルダヒコノミコト(猿田彦命)の四神の舞です。
男五穀舞・天熊人五穀 五穀は、稲・麦・粟・大豆・小豆(古事記)。ウケモチノカミ(保食神)の体から生まれた五穀が題材の舞です。
三韓 神功皇后が朝鮮半島の百済の助けに応えて遠征した物語です。
天王・牛頭天王舞 備後風土記にあるソミンシュウライ(蘇民将来)とコタン(巨旦)の二人の兄弟の物語に由来します。
水神舞 竜王がフツヌシノミコト(経津主命)より、国の水を司る水神の位を授かることを語り舞うものです。
五大龍王 四季と四方を司る四人の兄弟に対し、領分を与えてもらえなかった五番目の姫が戦いを起こす物語。
恵比寿舞 ふくよかなお顔の恵比寿様がユーモラスな仕草で鯛を釣り上げます。黒森神楽では人気の舞のひとつ。


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山伏神楽の舞「裏舞」

 幕引かずといって昼夜続けて神楽を行う場合、夜の部の舞は式舞のそれぞれに対する裏舞から始まります。以下は、岳神楽、大償神楽の場合の裏舞です。( )内は裏舞が対応する式舞。

四人鳥舞(鳥舞) 鳥舞が二人なのに対し四人に増えます。
松迎(翁舞) 千秋と萬歳の兄弟が山から松を迎え、門松を立て新年を祝う舞です。二人舞。
裏三番(三番叟) 三番叟に道化役が加わってからみます。道化役が三番叟の真似をしたり、逆の仕草をしたりして楽しませます。
裏八幡(八幡舞) 四人舞になります。自讃弓(ジホメ)とも言われています。
小山の神(山の神舞) 面は道化面となり、おどけた舞い方をします。
岩戸開き・本開き(岩戸開き) 登場者は五人です。(岳神楽)
稲田姫(岩戸開き) 稲田姫はヤマタノオロチに食べられそうになっていたところを助けられる姫です。四人舞。(大償神楽)

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神楽系統と分布

神楽は全国に伝承されている民俗芸能ですが地方によって少しずつ違いがあります。東北地方の神楽は総体として山伏神楽に分類されるようです。さらに岩手県内の神楽の系統をみると、山伏神楽、大乗神楽、南部神楽、その他の神楽に大別されます。
岩手の神楽の分布
■山伏神楽
 岩手県内には、修験の山伏たちが伝承した山伏神楽が広く伝承されています。その筆頭が早池峰神楽です。早池峰神楽は、岳神楽と大償神楽をあわせた呼び名で国の重要無形民俗文化財の第一次指定に選ばれました。この両神楽からたくさんの弟子神楽が派生し県内各地に広まっています。
  早池峰系の神楽のほか、沿岸部の黒森系、県北の九戸系、二戸系、花巻地方の円万寺系などに分類されます。黒森神楽は現在でも冬の一定期間、地域を巡行する貴重な神楽として国の重要無形民俗文化財に指定されています。
  山伏神楽を特徴づけているものが「権現(ごんげん)」です。神や仏の姿は普通は見ることができないものですが、人の目に見えるように具体的な物を借りて現れることを「権現」と言います。山伏神楽では最後に必ず権現舞が行われます。
■大乗神楽
 岩手県の内陸中央部に位置する北上、花巻地方に伝わる神楽です。
「和賀の大乗神楽」として次の五つの神楽が岩手県の無形民俗文化財に指定されています。
・和賀大乗神楽(北上市和賀町煤孫)
・村崎野大乗神楽(同市村崎野)
・宿大乗神楽(同市二子町)
・上宿和賀神楽(同市二子町)
・笹間大乗神楽(花巻市北笹間)
  煤孫の大乗神楽は国の選択無形民俗文化財でもあります。
 大乗神楽は、山伏神楽同様に修験山伏の手で伝承されてきたもので、仏教色を強くとどめ、山伏神楽以上に祈祷色の濃い神楽です。その特徴は、手の振り付けや足の踏み方などに修験の呪法がはっきりと行われるところにあります。また、神楽が舞われる舞台にも特色があり、五色の紙を切って天蓋をつくり天井から下げて飾るなど荘厳で華やかな舞台が設けられます。
■南部神楽
 岩手県南から宮城県北に広がる神楽です。南部藩ではない伊達藩の地域の神楽がなぜ南部なのか不思議ですが、南部地方の神楽が伝えられてきたものとの説が有力なようです。山伏神楽を基本としていますが、内容的には歌舞伎や奥浄瑠璃、民話や伝説などを題材にした物語性のある演目が主体で、演劇性が強く庶民の娯楽芸能として定着してきた神楽です。平泉がある土地柄もあって義経が登場する源平合戦にまつわる演目が数多くあります。
  南部神楽は、面をつけて登場する舞い手自らが声を発し、独特の節に乗せて科白(セリフ)を歌うのが大きな特色です。このため科白神楽という呼び方もされます。山伏神楽との大きな違いは、獅子頭を持って舞う権現舞がないことです。
■社風神楽・法印神楽など
 旧盛岡藩領の社家神職が組織した神楽、例えば盛岡市大宮神楽、花巻市東和町の丹内山神社神楽は社風(みやぶり)神楽と呼ばれます。気仙地方には、法印神楽が伝えられています。

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「神楽」が伝承されている岩手の風土

 神楽は「神」が「楽」しむと書きます。神様に舞いを奉げ、神様に楽しんでいただくということです。

  神楽の語源は、神座(カムクラ・カンザ)が転じたものといわれています。神座とは神が宿るところという意味です。

  自然とともに暮らす人々は、四季折々に自然に対する祈りや感謝を捧げるため神楽を奉納します。大きな舞台は年に一度の神社の例大祭で、境内に建つ神楽殿で奉納されます。お寺で行うものもあります。祭は秋の九月に集中していますが、六月ころから十月ころまであります。年の初めには舞初め、年末には舞納めがあり、年祝いや新築祝いなど祝い事に招かれて演じることもあります。

  神楽を担っている方々は普段は農業や会社勤めなど普通の仕事をされています。毎週のように稽古をされて地域の伝統文化を守ってこられています。

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神楽とは?

(1)民俗芸能とは、どの様な芸能なのか(おさらい)
  ・民俗芸能・・元々「学術用語」民俗を伴う民間芸能
  ・民俗行事と祭礼・儀礼に付随して行われる芸能・・・神事など
  ・民俗芸能の機能・・災いを取り除いて福を招く「除禍招福」の一貫として
   村落・集落の構成者対象に行う。
   民俗の現場に置いては基本的に鑑賞目的ではない。

(2)民俗芸能としての神楽
  ・神楽はなぜ民俗芸能なのか・・・元々は、修験や神職の宗教目的に演じられてきたが、
   明治時代に神仏分離令などにより民間が受け継ぐようになった。

(3)岩手の神楽について
  ・岩手県の民俗芸能の半分近くが神楽団体
  ・山伏修験者が伝えた山伏神楽がほとんど
  ・神官が携わり神道的解釈で舞う「社風(みやぶり)神楽」が数団体

(4)神楽の種類
  ・早池峰系神楽 県央から県南まで多彩
   岳系 幸田神楽・石鳩岡神楽・胡四王神楽・成田神楽
   大償系 土沢神楽・星山神楽・(晴山神楽・鴨沢神楽)
  ・県北沿岸地方 黒森神楽・鵜鳥神楽・大宮神楽・末前神楽
  ・一戸・九戸地方 高屋敷神楽・中山神楽・九戸神楽・玉山神楽
  ・盛岡周辺 篠木神楽・大宮神楽・日戸神楽・見前神楽・大ヶ生山伏神楽・山祇神楽
  ・円万寺系 円万寺神楽・上根子神楽・小瀬川神楽
  ・大乗系 和賀大乗神楽・村崎野大乗神楽・宿大乗神楽・上宿和賀神楽・笹間大乗神楽
  ・南部神楽系 布佐神楽など県南の多くの神楽
  ・遠野系 八幡神楽・飯豊神楽・似田貝神楽・大出神楽
  ・県南沿岸 法印神楽 太神楽

(5)神楽の演目
  ・33演目(式舞・役舞・荒舞・武士舞・女舞・仕組・狂言など)
  ・式舞、役舞・・・神社や神楽宿など正式な場では必ず舞うとされる6演目程度
   (鳥舞・翁・三番叟・松迎・八幡舞・山ノ神・岩戸開きなど)神楽団体によっては異なる。
   大乗神楽では、本地垂迹説に基づいた演目なので演目が異なる。
   式舞は、演じる場所を清め、神の成り立ちを語り、参会者を言祝ぎ、祈祷し、
   幸いを招くストーリーが展開される。
  ・山伏の験力を示す荒舞
  ・女舞は、昔の女性観を表しているので女性の怨念などを山伏が鎮める内容が多い。
   一方女性の細やかな感情表現の優美な天女や帝童などもある。
  ・物語性のある武士舞や仕組み・・歴史上の人物の名場面を演じる。
  ・狂言・・比喩や滑稽さを取り入れた社会風刺的な物語性のある会話による演目。
  ・手踊り・・神楽の終演や佳境に入った休憩などに民謡などを舞う。

(6)神楽の楽しみ方
  ・演目の内容を一応理解しておくと舞の所作などが意味を持って鑑賞できる。
  ・基本的には余興ではないが、まじめにだけ見るものでもないので思いのままに反応しても差し支えない。
  ・鑑賞する場合、やはりお花を差し上げましょう。
   額がその人の考え方で心がこもっていれば額にはこだわらない。
   1,000円から3,000円の範囲が相場、合同で出すのも一考。

(7)神楽衆との付き合い
  ・神楽の人たちは、神に奉仕すると言う高いプライドがあるので考慮してお付き合いを。
   権現様や舞台など大変神聖な場所なので大切に取り扱う。神事の時は、神楽さんの行動に従う。

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民俗芸能講座のご案内

このページでは、民俗芸能に関する様々なテーマを設定し、皆様にわかりやすい解説や、コラムなどを掲載してまいります。ご期待下さい。

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民俗芸能講座
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