神楽系統と分布

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2008年01月19日

神楽系統と分布

神楽は全国に伝承されている民俗芸能ですが地方によって少しずつ違いがあります。東北地方の神楽は総体として山伏神楽に分類されるようです。さらに岩手県内の神楽の系統をみると、山伏神楽、大乗神楽、南部神楽、その他の神楽に大別されます。
岩手の神楽の分布
■山伏神楽
 岩手県内には、修験の山伏たちが伝承した山伏神楽が広く伝承されています。その筆頭が早池峰神楽です。早池峰神楽は、岳神楽と大償神楽をあわせた呼び名で国の重要無形民俗文化財の第一次指定に選ばれました。この両神楽からたくさんの弟子神楽が派生し県内各地に広まっています。
  早池峰系の神楽のほか、沿岸部の黒森系、県北の九戸系、二戸系、花巻地方の円万寺系などに分類されます。黒森神楽は現在でも冬の一定期間、地域を巡行する貴重な神楽として国の重要無形民俗文化財に指定されています。
  山伏神楽を特徴づけているものが「権現(ごんげん)」です。神や仏の姿は普通は見ることができないものですが、人の目に見えるように具体的な物を借りて現れることを「権現」と言います。山伏神楽では最後に必ず権現舞が行われます。
■大乗神楽
 岩手県の内陸中央部に位置する北上、花巻地方に伝わる神楽です。
「和賀の大乗神楽」として次の五つの神楽が岩手県の無形民俗文化財に指定されています。
・和賀大乗神楽(北上市和賀町煤孫)
・村崎野大乗神楽(同市村崎野)
・宿大乗神楽(同市二子町)
・上宿和賀神楽(同市二子町)
・笹間大乗神楽(花巻市北笹間)
  煤孫の大乗神楽は国の選択無形民俗文化財でもあります。
 大乗神楽は、山伏神楽同様に修験山伏の手で伝承されてきたもので、仏教色を強くとどめ、山伏神楽以上に祈祷色の濃い神楽です。その特徴は、手の振り付けや足の踏み方などに修験の呪法がはっきりと行われるところにあります。また、神楽が舞われる舞台にも特色があり、五色の紙を切って天蓋をつくり天井から下げて飾るなど荘厳で華やかな舞台が設けられます。
■南部神楽
 岩手県南から宮城県北に広がる神楽です。南部藩ではない伊達藩の地域の神楽がなぜ南部なのか不思議ですが、南部地方の神楽が伝えられてきたものとの説が有力なようです。山伏神楽を基本としていますが、内容的には歌舞伎や奥浄瑠璃、民話や伝説などを題材にした物語性のある演目が主体で、演劇性が強く庶民の娯楽芸能として定着してきた神楽です。平泉がある土地柄もあって義経が登場する源平合戦にまつわる演目が数多くあります。
  南部神楽は、面をつけて登場する舞い手自らが声を発し、独特の節に乗せて科白(セリフ)を歌うのが大きな特色です。このため科白神楽という呼び方もされます。山伏神楽との大きな違いは、獅子頭を持って舞う権現舞がないことです。
■社風神楽・法印神楽など
 旧盛岡藩領の社家神職が組織した神楽、例えば盛岡市大宮神楽、花巻市東和町の丹内山神社神楽は社風(みやぶり)神楽と呼ばれます。気仙地方には、法印神楽が伝えられています。

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投稿日:2008年01月19日 22:45

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